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病気について


フィラリア症

2012-03-13
フィラリア症はイヌ糸状虫 (しじょうちゅう)という、長さ 20 ㎝程度のそうめんの様な虫が、
心臓から肺に向かう血管の中に住み着くことで起こる病気です。

フィラリアの幼虫は蚊の体内にいて、ワンちゃんが蚊に刺されることによって体内に入る
可能性があります。

フィラリアの幼虫がワンちゃんの体内に入ってから約 2 か月もたつと、予防薬が効かない
くらいまで成長してしまうので、1 か月に 1 回予防薬を飲む必要があります。

症状は初期には咳がみられることが多いですが、病気の状態が進行すると
・運動をしたがらない
・やせてくる
・貧血
・お腹に水がたまる
などの症状がみられます。

最終的には心不全や全身の多臓器不全などになってしまいます。

治療はワンちゃんの体内にいるフィラリアの数にもよりますが、大量にいる場合には手術をして、
フィラリアを体内から取り出すことが必要になります。

少量しかいない場合には、フィラリアの成虫の寿命 (5~6 年)が尽きるまで、新たな感染が
起こらないようにしっかりと予防をしながら、経過を観察することもあります。

もし、ワンちゃんがすでにフィラリアに感染してしまっている時に予防薬を飲ませてしまうと、
最悪の場合ショックを起こして死亡してしまうこともあるので、毎シーズンの予防薬の開始時には、
血液検査で現在の感染がないことを確認することをおすすめします。


リンパ腫 (ネコちゃん編)

2012-03-12
リンパ腫とは、白血球の 1 種であるリンパ球がなんらかの原因によって腫瘍化してしまい、
全身のリンパ節や体のさまざまな部分で異常に増えてしまうことで、ネコちゃんが体の
本来の機能を失ってしまう病気です。

ネコちゃんのリンパ腫の原因はわかっていませんが、FeLV(猫白血病ウイルス)への感染は
唯一ネコちゃんのリンパ腫の原因として立証されています。

ネコちゃんではリンパ腫は腸管や、腸の近くにあるリンパ節に発生することが多く、
・食べる量は変わらないのに体重が減ってきた
・食欲がない
・よく吐く
・下痢をする
などの理由で来院することがあります。

診断のためには、お腹の触診や、必要であれば血液検査、超音波検査、レントゲン検査などを
することになります。

治療は主に抗がん剤治療になります。抗がん剤にはさまざまな種類があり、使う量や薬の
組み合わせにもさまざまなものがあるので、ネコちゃんの年齢や状態によってより良いと思われる
方法を相談しながら決めていくことになります。

リンパ腫の治療は完治が目的ではありません。抗がん剤を使うことでネコちゃんの負担を少しでも
緩和してあげることで QOL(クオリティ・オブ・ライフ : 生活の質)を向上させ、ネコちゃんができるだけ
気持ちよく余生を過ごせるようにしてあげることが目的となります。


リンパ腫 (ワンちゃん編)

2012-03-10
リンパ腫とは、白血球の 1 種であるリンパ球がなんらかの原因によって腫瘍化してしまい、
全身のリンパ節や体のさまざまな部分で異常に増えてしまうことで、ワンちゃんが体の
本来の機能を失ってしまう病気です。

ワンちゃんのリンパ腫の原因はわかっていません。

リンパ腫になってしまったワンちゃんは、顎の下や首、膝の裏などの触ることのできるリンパ節や、
外からは見えない体の中のリンパ節が硬くはれて大きくなっていることが多いです。

それ以外には、元気がない、食欲がない、水をよく飲む、おしっこの量や回数がふえた、吐く、
下痢をする、食べる量は変わらないのにやせてきた、など一見リンパ腫とはわからない様子で
来院することがあります。

診断は、はれているリンパ節があれば針を刺して細胞を見る検査や、血液検査、超音波検査、
レントゲン検査など必要と思われる検査があれば提案させてもらうことになります。

リンパ腫にもさまざまな種類があって、その種類や状態によって治療法やその後の経過が大きく
変わってきます。リンパ腫の種類を知るために必要な検査を検査センターに依頼することで、
より詳しく今後の見通しをたてることができます。

治療は主に抗がん剤治療になりますが、ワンちゃんの年齢や状態、またリンパ腫の種類によって
使う抗がん剤も変わってきます。治療をせずに注意深く経過を観察していくこともあります。

リンパ腫の治療は完治が目的ではなく、ワンちゃんの状態を緩和することが目的となります。

QOL(クオリティ・オブ・ライフ : 生活の質)を向上させ、ワンちゃんができるだけ気持ちよく余生を
すごせるよう治療を進めていきます。


乳腺腫瘍(ネコちゃん編)

2012-03-01
乳腺腫瘍はネコちゃんにできる腫瘍のなかで、皮膚の腫瘍、リンパ腫に次いで 3 番目に
よく見られる腫瘍です。

ネコちゃんの乳腺腫瘍は 85% 以上が悪性であるといわれ、肺に転移したり、腫瘍の表面が
自潰といわれる傷のような状態になってしまって、そこからの出血が止まらないような状態に
なってしまうことがあります。

ネコちゃんの乳腺腫瘍は、大きさがその後の生存期間に大きく関わってくると言われているので
早期発見、早期手術がとても大切になってきます。

予防は若いうちに避妊手術をすることで、次のデータのような予防効果が期待できます。
                    避妊手術の時期                  予防効果
                        6 か月齢まで                      91.0%
                        7 ~ 12 か月齢                     86.0%
                       13 ~ 24 か月齢                     11.0%
                        24 か月齢以上                 ほぼ効果なし


治療はネコちゃんの年齢や状態によって一番いいと思われる方法を相談して決めることになりますが、
可能ならばなるべく早期に手術によって切除することをおすすめします。


乳腺腫瘍(ワンちゃん編)

2012-02-26
乳腺腫瘍はワンちゃんにできる腫瘍のなかでも、皮膚の腫瘍に次いで 2 番目によく見られる腫瘍です。

ワンちゃんの乳腺腫瘍のうち約半分のものは良性で、手術で摘出することによって良好に管理できます。

しかし、残りの約半分は悪性のもので、手術で摘出しても再発をしたり、肺などに転移することもあります。

予防は、若いうちに避妊手術をすることで次のデータのような予防効果が期待できます。


                           避妊手術の時期        予防効果
                最初の発情 (生後約 6 か月)の前          99.5%
                最初の発情~ 2 回目 (生後約 12 か月)の間          92.0%
                2 回目の発情以後          74.00%
                2.5 歳齢以後      ほぼ効果なし

治療は、ワンちゃんの年齢や状態によって一番いいと思われる方法を相談して決めることになりますが、
可能ならば手術で切除することをおすすめします。

手術後に抗がん剤治療をしたり、腫瘍の発生をおさえるような飲み薬を飲むこともあります。


子宮蓄膿症

2012-02-26
老齢のワンちゃんの発情後に多い病気で、子宮の中に膿がたまってしまって、
子宮がパンパンにはれあがってしまいます。

子宮が破裂してしまったり、体調が悪くなって命を落としてしまうような怖い病気です。

水をよく飲んでおしっこの回数が増える様子がみられることが多いです。
食欲がなくなったり、吐くようになると危険信号です。

治療は、手術で子宮と卵巣を取り除くことが一番の選択になります。
予防は、避妊手術しかありません。